英語発音記号をベースとした発音練習

英語発音記号をベースとした発音練習

英語の発音矯正や発音学習に、発音記号の習得は必要か?

英語発音力を向上させるには、発音記号の理解はあらゆる面で効果的です。本記事では、英語の発音記号を習得するメリットについて詳しく解説します。

英語発音力を向上させるには、発音記号の理解はあらゆる面で効果的です。本記事では、英語の発音記号を習得するメリットについて詳しく解説します。

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記事の要約

✅ 発音記号は「音のふりがな」で【発音の方法】と【実際の発音】という情報と結びついている。
✅ 発音記号を理解すると、音の区切られる箇所、強く読む箇所、弱く読む箇所などが目に見えて分かるようになる。
✅ 世界中の言語は発音記号に変換可能。
✅ 発音記号を理解すると、カタカナ英語との違いを論理的に理解できるようになる。

目次

1. 発音記号は「音のふりがな」
2. 発音記号を学ぶメリット
3. 世界のどんな言語も発音記号で表記可能?
4. 英語学習における発音記号の活用


  1. 発音記号は「音のふりがな」

発音記号は、文字通り「音のふりがな」として機能します。そしてあまり知られていませんが、発音記号には【発音の方法】【実際の発音】という情報がリンクしています。

日本語のふりがなが日本の子供たちにとって読み方を教える役割があるのと同じように、発音記号は英語の音を学ぶ者たちにとっての道しるべとなります。

「ふりがな」なので当たり前かもしれませんが、すべて英語の音は発音記号で表記することができます。そして発音記号が読める様になると実際の発音が分かるだけでなく、単語がいくつの音に区切られているのかどの箇所を強く、または弱く読むのかが確実に理解できるようになります。発音記号は正確な発音の指南役です。


  1. 発音記号を学ぶメリット

発音記号を学ぶことで以下のような効果が期待できます。

・全ての英語の音を理解し、発音できるようになる
・日本語とは根本から異なる発音の仕組みを目で理解できるようになる
・単語やフレーズといった英語1つ1つの音を可視化、理解できるようになる
・区切り方が分かるようになる
・アクセントの置き方が分かるようになる
・リズムの取り方が分かるようになる

例えば、発音の学習を進めていくと、”absolutely”という単語は/æbsəlútli/と表記されるだろうという推測が可能になり、以下のような情報を取得できるようになります。


・それぞれの母音、子音の正しい音
・/æb sə lut li/という4つのブロックで構成された音節
・3音節目に置かれるアクセント
・3音節目のtは弱い発音

また、文章レベルになるとリズムの理解が求められますが、発音記号を理解できるとどこでリズムを取るべきかという事も理解が出来るようになります。発音記号の習得には多少時間は要しますが、全ての英語の音の発音が出来るようになるだけでなく、リスニング力の向上も期待できます。


  1. 世界のどんな言語も発音記号で表記可能?

世界中の言語の音は発音記号で表記することができます。例えば英語の場合、「こんにちは」を意味する「ハロー」は”Hello”と表記し、発音は/həloʊ/である、と表記することが可能です。フランス語で「こんにちは」を意味する「ボンジュール」は”bon jour”と表記し、発音は/bɔnʒuər/である、と表記ができます。日本語も当然例外ではなく、「こんにちは」を/konnitɕiɰa/と表記する事が可能です。(便宜上、簡略化した表記を採用)

このように原則、人間の言語の音をこの//で囲まれた文字で表記することが出来るため、発音記号を習得すると、様々な言語の学習にも役立ちます。


  1. 英語学習における発音記号の活用

例えば「難しい」を意味する”hard”と「聞こえた」を意味する”heard”はカタカナ表記すると「ハード」になりますが、はたして同じ発音なのでしょうか?

答えはNOです。簡単に表記するとhardは/hard/, heardは/hərd/となり、音は比較的異なります。「ボートを買った」は「アイ ボート ア ボート」なのでしょうか?これもNOです。

「買った」は/bat/、「ボート」は/boʊt/なので、あえてカタカナ表記をすると「アイ バート ア ボウト」のようになります。英語には日本語に存在しない音がたくさん存在し、それらを日本語の音を元に説明することは非常に難しい事です。そのため、まずは英語の発音記号の1つ1つの発音の方法と発音を習得し、単語、フレーズ、文章という風に応用練習を重ね、さらには音声の変化や例外的な発音に関しても発音記号を元に論理的に理解ができるようすることが大切です。


まとめ

英語の発音矯正や発音学習に、発音記号の習得は、重要なステップの一つです。発音記号の学習は、全ての英語の音を理解できるようになり、日本語との音の違いを可視化する事ができます。さらに可視化される事で単語の区切れ目やアクセント、文章や会話においてはリズムが取りやすくなるといったメリットがあり広い視野で見ると英語以外の語学習得にも大いに役立つことでしょう。

しかし、発音記号に馴染みのある方は少ないため当社ではどなたでも発音記号の習得からして頂いております。また、原則IPA (International Phonetic Alphabet)、 国際音声記号という発音記号を使用しており、これは英語だけでなく、世界中の言語に対応した記号です。そのため発音記号を理解すると理論上、他言語の音も理解できる様になります。


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