【永久保存版】英語の母音の徹底解説

【永久保存版】英語の母音の徹底解説

【全21母音】英語の発音記号の一覧表と覚え方

本記事では数や種類が多く存在する英語の母音に特化し、それらの発音記号(IPA)の一覧と覚え方を解説します。

本記事では数や種類が多く存在する英語の母音に特化し、それらの発音記号(IPA)の一覧と覚え方を解説します。

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発音記号の一覧表と覚え方 (全母音)

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本記事の内容

1. そもそも母音とは?
2. 母音の組織図
3. 単母音の位置関係図
4. 一元発音記号表

英語の発音記号の教え方には様々な流派があり、学習者を混乱させているのが現状です。
この記事では「日本語ネイティブ向け」に開発された、ムダの無い英語の母音の発音記号の一覧と覚え方について記述します。
これから発音を学習する方はもちろん、超上級者の方々の学習にも貢献できればと思います。

🚨 注意書

・本記事の情報は「母音の概念の可視化」と「効率的に覚える方法」に特化しています。英語発音指導という観点での情報の為、言語学で述べられていない事を含みます。

・「効率的に覚える方法」として「かな表記」を使用していますが、日本語の発音を推奨するものではありません。

・本記事の情報は北米英語、いわゆる「アメリカ英語」を対象にしています。

・母音の数や分類方法はCore Scopesが独自に定義づけたものです。正誤を主張するものではありません。


  1. そもそも母音とは?

母音 = 肺からの空気が舌や唇などで妨害されない有声音

🈶【有声音】= 喉が振動する音 (全母音 & 子音のb, d, g等)
🈚️【無声音】= 喉が振動しない音 (子音のp, t, k等)


  1. 英語の母音の組織図

英語の母音は以下のような構成になっています。

図の説明 / 覚え方

✅ 覚え方

母音は2種類の大カテゴリー【単母音】【二重母音】があり、
これらの配下に合計5種類の小カテゴリーが存在します。

【単母音】
● 長母音:長く発音される母音
● 短母音:短く発音される母音

【二重母音】

● イ系:「イ」の様な音で終わる二重母音
● ウ系:「イ」の様な音で終わる二重母音
● R系:「R」の音で終わる二重母音


✅ 各母音の説明

【単母音】

● 長母音
・/a/:「あ」と「お」の間の様な音。
・/i/:「い」のようにハッキリと発音される音。
・/u/:口をすぼめて軽く前に突き出しながら「うー」と発音する音。
・/e/:「え」のようにハッキリと発音される音。
・/æ/:「あ」と「え」の間の様な音。高速で「えぁ」と練習すると効果的。
・/ər/:Rの出だしの音。「うー」とならない様に注意。「あ」の様な音が入らない様に注意。

● 短母音 (+ ə)
・/ʌ/:筋肉を緩め、口を少しだけ開けた状態で「あ」と発音する音。
・/ɪ/:筋肉を緩め、「い」と「え」の間の様に発音をする音。
・/ʊ/:筋肉を緩め、「お」と「う」の間の様に発音をする音。
・/ə/:筋肉を緩め、口を少しだけ開けた状態で「あ」の様に発音をする音。(/ʌ/ほど「あ」にはならない)


【二重母音】
● イ系
・/aɪ/:「あぃ」という様に切らずに発音します。1つ目の母音の方が強く発音されます。
・/eɪ/:「えぃ」という様に切らずに発音します。1つ目の母音の方が強く発音されます。
・/ɔɪ/:「おぃ」という様に切らずに発音します。1つ目の母音の方が強く発音されます。

● ウ系
・/aʊ/:「あぅ」という様に音を切らずに発音します。1つ目の母音の方が強く発音されます。
・/jʊ/:「ゆぃぅ」という様に音を切らずに発音します。1つ目の母音の方が強く発音されます。(厳密には「ゆ」ではなく、yの音です)
・/oʊ/:「おぅ」という様に音を切らずに発音します。1つ目の母音の方が強く発音されます。

● R系
・/ar/:「あ」と発音した後に音を切らずに、舌を後ろに引き、Rの音を出します。
・/ɪər/:短母音/ɪ/を発音した後に音を切らずに、舌を後ろに引き、Rの音を出します。
・/ʊər/:短母音/ʊ/を発音した後に音を切らずに、舌を後ろに引き、Rの音を出します。
・/eər/:長母音/e/を発音した後に音を切らずに、舌を後ろに引き、Rの音を出します。
・/ɔr/:「お」と発音した後に舌を後ろに引き、Rの音を出します。

単語例

【単母音】
「長母音」/a/: law, /i/: leave, /u/: pool, /e/: let, /æ/: hat, /ər/: fur  

「短母音」/ʌ/: hut, /ɪ/: live, /ʊ/: pull, /ə/: about 

【二重母音】
「イ系」/aɪ/: like, /eɪ/: hate, /ɔɪ/: avoid

「ウ系」/aʊ/: house, /jʊ/: new, /oʊ/: low

「R系」/ar/: far, /ɪər/: fear, /ʊər/: tour, /eər/: pair, /ɔr/: store 


  1. 単母音の位置関係図

以下は【単母音】の大体の位置関係を効率的に覚えるための図です。

図の説明

・日本語母音の「あいうえ」と英語母音の/a, i, u, e/を対応させる考え方に基づきます。(※1) 
・「あいうえ (a, i, u, e)」と「ə」の5音を中心に母音の音の位置関係を可視化しています。(ərを除く)
・「お」に該当する音はないという考えに基づきます。cot - caught merger(※2) が起きる前提の図です。

Cot- Caught mergerについては 【コチラの記事】 📝 をご覧ください。

✅ 覚え方

英語の単母音「あいうえ (a, i, u, e)」で円を構成し、中心に/ə/が存在します。/ə/を中心に短母音が集結しています。

・/ə/は/a, i, u, e/の全てから最も離れた音 (※3)
・/ʌ/は/ə/に近い「あ」のような音
・/ɪ/は/ə/に近いが「い」から離れており、むしろ「え」に近い
・/ʊ/は/ə/に近いう「う」の様な音
・/æ/は「あ」と「え」の間にある音

注釈
(※1) /a, i, u, e/と「あいうえ」を対応させていますが、実際は日本語の音とは異なります。覚える事と実用性に特化した情報のため、言語学の情報とは異なります。
(※2) 北米英語において、/a/と/ɔ/が区別されない事がある現象の事。(cotとcaughtが同じ発音になる)
(※3) /ə/は必ずしも1つの音ではありません。単語により位置がズレる場合があります。


  1. 一元発音記号表

辞書や流派によって、発音記号の表記が異なり、学習が妨げられることがあります。
以下の表は、これらの複雑な音を統一したものです。(※1)

図の説明

本記事で説明した発音記号の情報と対応する音を記載しています。
厳密には異なるものでも、効率的に覚える事を優先して表記しています。

注釈
(※1) 「アメリカ英語」以外には対応しない場合があります。表の定義はCore Scopesが独自に定義づけたものです。

📚 まとめ

✅ 母音について
英語の母音は【単】と【二重】の2種類に分かれます。
【単】には「長く発音される音」と「短く発音される音」があり、
【二重】には「イ系」「ウ系」「R系」があります。

✅ 単母音について
単母音は/a, i, u, e/という4音をベースにその他の音を覚えると効率的です。

英語の発音で悩んでいる場合、まずはこれらを全て覚え、次にそれぞれの発音記号はどんな音なのかを理解する事を推奨します。
自然なスピーキングのためにはその他、アクセント、イントネーション、リズム、音声変化など様々な知識と実践練習が必要です。
英語の発音は非常に奥が深く、様々な要素があるため、理解と定着に時間がかかります。

全体像が見えている状態と、見えていない状態ではその後の学習効果に非常に大きく影響するでしょう。
本質的な「音の仕組みの理解」を最初に行う事を強く推奨します。

本記事が英語を学習される方も、超上級者の方々の学習にも貢献できれば嬉しく思います。


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